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「すみません。」
叱られた後、チラッとお客様を見ると、私の声は聞こえていなかったらしく、のんびりとまた商品を見ていた。
とりあえずほっとする。
すると店長が私の耳元で、
「これでレジもバッチリね。」
と、お墨付きをくれた。
少しずつ、少しずつだけど”自分のお店を持つ”という夢に近づいているような気がして、私は日を追うごとにここでのアルバイトの仕事が好きになっていった。
「さあ、これで出来上がり。」
ラッピングを終えた工藤さんは、仕上げに小さなリボンを添えた。
「さすが……」
工藤さんのラッピングは、シンプルだけど華やかだ。
しかも早い。
「そう?有難う。」
こんな短時間で、人目をひく包装をするのだから、お客さんが笑顔にならないわけがない。
「私も早く、工藤さんみたいなラッピング、できるようになりたいです。」
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