心と体 #2

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次の日の朝、目が覚めると横に美雨が眠っていた。 スーッと寝息を立てて、俺の胸で安心しきったように、眠っている。 ああ、この寝顔を見ることができるのは、自分だけなのだと思うと、このまま時が止まればいいとさえ思う。 「ぅ…ん…」 目が覚めたのか、美雨は急に寝返りを打ち始めた。 よくみると、ソファとテーブルの間に、毛布を何枚も敷いてあった。 床に寝ても体が痛くならないように、美雨が持ってきてくれたのだろう。 「おはよう、美雨。」 虚ろな目で俺を見た俺は、毛布で顔を半分隠しながら、「おはよう。」と呟いた。 「今日は小林さん、来るの?」 「ううん…来ない。今日、日曜日だから。」 小林さんというのは、夏目家のお手伝いさんのことで、ほぼ毎日この家に通って来てくれると言っていたのだが…… 「日曜日は来なくなったの?」 俺の質問に、美雨はクスクス笑い出す。 「だって兄さんも私も、もう大人よ?日曜日くらい自分でご飯を作るわよ。」
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