心と体 #2

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「…どう……してぇ……?」 「美雨からしたら……俺、なんて…もうすぐおじさんだろ?」 俺の腕の中で、美雨は“ううん”と首を横に振った。 「今の、敦弥さん…が……いいの……」 そして恥ずかしそうに口元に当てていた腕を、俺の胸に当てた。 「ずっと年上の人でも…もうすぐ…おじさんになる人でも……敦弥さんじゃなきゃ…敦弥さんじゃなきゃ…いやなの…」 「美雨…」 俺にはもう美雨しかいないって、年甲斐もなく思っているのに。 これから先美雨には、俺以上の男が現れて、俺の知らない間に美雨を連れ去っていくかもしれない。 そんな事を考えたら、急に視界がぼやけてきた。 「…泣かないで。」 「泣いてなんか、いないよ。」 嘘がバレないように、美雨の白くて長い首元に、顔をうずめた。 「ねえ…敦弥さん……私の、お願いも、聞いて……」 「なあ…に……」 「もっと…激しく……抱いて………敦也さんの、全部が、ほしい……」 ああ、本当に俺は、美雨がいなければ、生きていけない事を、その時知ったんだ。
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