心と体 #2

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「美雨?美雨!?」 噂に夢中の太我をそっちのけで、俺はキッチンにいる美雨の元へ向かった。 しゃがんで、割れた皿を拾う美雨が、そこにはいた。 俺は美雨の横に、同じようにしゃがんで、割れた皿の欠片を拾った。 「大丈夫か?」 「うん……」 その声があまりにも弱々しくて、俺は一気に皿の欠片を、片づけた。 無理もない。 二人で激しく愛し合ったのは、つい数時間前だ。 「階堂?」 ふいに太我の声が、低くなるのを感じた。 「おまえ、もしかして……」 急に太我の目が鋭くなる。 「美雨に、手を出したのか?」 立ち上がって、キッチンのカウンターの横に立った。 「太我。報告が遅くなってすまない。付き合っているんだ、美雨ちゃんと。」 その瞬間、俺の頬に痛みが走って、俺の体はキッチンの中にいた、美雨のいる場所まで飛ばされた。 「敦弥さん!!」 美雨は俺の前に座って、太我がそれ以上、俺に近づけないようにした。
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