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身体を伸ばしている大我と、酔って項垂れながら水を飲んでいる俺の目が合う。
「それもそうか。階堂は美雨を愛しているんだっけ?」
「ああ、そうだよ。美雨に手を出すなんて、一生許さない。」
そう言って、二人で気が抜けたのか、ふはははっと力無く笑った。
だが次の瞬間、太我は俺の腕を、ギュッと握った。
「階堂。だとしたら、森川社長に気をつけるんだ。」
「ああ……わかってる。」
森川社長は、曲者だ。
一筋縄では相手できない。
「何か森川社長とあったのか?」
「ああ。俺の会社の株主の一人だ。」
「株主!?筆頭じゃあないだろうな!!」
「まだ、そこまでには。」
だが、あの森川社長だ。
いつ筆頭株主になっても、おかしくない勢いだ。
「しかも、俺に菜摘さんをもらってくれと言ってきた。」
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