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「……それで?それでどうした?」
俺の腕を握る、太我の手の力が強くなる。
「もちろん、断った。俺には美雨がいる。」
そこでパッと、俺の腕を離した太我。
「どうした?太我。」
「それで、森川社長は納得したか?」
「さあ、それは知らん。」
「階堂。それで森川社長が納得していなかったら、大変なことになるかもしれないぞ。」
「えっ?」
太我はゴクンと、息を飲んだ。
「三科の兄貴が、左遷されたのは、知っているよな。」
「ああ。」
「あの原因は森川社長だ。」
「森川社長が!?」
俺は持っていたコップを、落としそうになった。
「森川社長は、三科の兄貴の行動を知っていた。ある時、女と一緒にホテルから出てくる場所を、写真で押さえたんだ。」
「それで?」
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