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「だけどあいつは、本気だった。美雨を襲いに来たんだ。」
「えっ!?」
「いつもと同じように、家に帰ると……」
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『美雨?今、帰ったぞ。』
いつも玄関まで出てきてくれる妹が、その時はいなかった。
『美雨?』
リビングのドアを開けると、そこには美雨が床に座って、ボーっとしていた。
『なんだ。いたのか。』
リビングの電気をつけると、美雨は下着一枚になっていて、洋服が周りに散乱していた。
『美雨?おまえ、何やって……』
俺の声に気づいて振り向いた美雨の顔は、涙でグチャグチャだった。
『どうしたんだ!美雨!!』
慌てて駆け寄ると、美雨は急に大声で泣き出した。
ずっと『大丈夫か?何があったんだ?』と問いただしても、泣いてばかりで、答えない。
落ち着くまでしばらく待とうと思って、その場に座ると、美雨が着ていた洋服が目に入った。
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