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バラバラに飛び散ったボタン、引き裂かれたスカート。
明らかに通常では考えられない脱ぎ方だった。
『美雨…誰かこの家に、来たのか?』
やっと落ち着いてきたのか、美雨は泣きながら話し始めた。
『兄さんの……友達だって言う人………』
『友達?』
『兄さんの会社が…危ないって……倒産したら、莫大な借金を抱え込んで……私もこの家にいれなくなるって……』
そんな話を知っているのは、周りでは三科だけだった。
『それで?』
何かされたのか?
とも、聞けなかった。
三科がこの家にやってきて、美雨に何かしていったのは、明白だったからだ。
『君が…俺の愛人になってくれたら…お兄さんの会社は…助けてやるって……』
そう言って泣き崩れる美雨を見て、俺は確信したんだ。
あいつは以前から美雨を狙っていて、俺が弱みを見せたのをきっかけに、嫌がる美雨を襲っていったんだ。
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