優しい雨 #2

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それでも、敦弥さんは私の事を忘れないでいてくれた。 「連絡できなくて、ごめんな。」 一つも言い訳もせずに、私を気遣ってくれる。 「ああ、でも美雨の顔を一目見たら、なんだか元気が出てきたよ。」 変わらない気持ちを、私に伝えてくれる。 「美雨。こんな姿で言っても何の説得力もないかもしれないけれど、美雨は何も心配しないで待っていてくれ。」 私の欲しい言葉をくれる。 「必ず美雨の元へ帰るから。」 そして、私に近づくといつものキスを、私にくれた。 「美雨、愛してる。」 見つめ合う二人は、何も変わらない。 誰にも邪魔されない、揺るがない気持ちが、そこにはあるような気がした。 「美雨?」 「ふふふっ。お仕事、頑張って!敦弥さん。」 「ん?うん。」 「私、敦弥さんの事信じてるから。」 「……うん?」 これでいい。 これが、私が敦弥さんにできること。 私は敦弥さんを見つめながら、にっこりと微笑んだ。
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