優しい雨 #2

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「私も。」 「えっ?」 「私も…敦弥さんのこと、愛してる。」 敦弥さんは小さく頷くと、また私の唇に、自分の唇を重ねた。 長い口づけ。 呼吸がうまくできないと知りながら、それでも離れたくなかった。 先に唇を離したのは、私からだった。 「美雨……」 「敦弥さん、私、そろそろ行くね。」 「ああ……」 にっこり笑って、私は敦弥さんに背中を向けた。 「美雨!」 身体がビクッと反応する。 「今度……」 敦弥さんに話しかけられた私は、ゆっくりと振り返った。 「今度、どこか旅行に行こうか。」 「旅行?」 「うん。美雨の好きな場所、どこでもいいから。」 私は大きく頷いた。 「気をつけて帰れよ。」 「うん。」 「時間も遅いから、寄り道するんじゃないぞ。」 「何それ。子供じゃあるまいし。」 私は下をペロッと出した。 そんな私を見て、敦弥さんはクシャっとした笑顔を見せてくれた。
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