雨あがり #2

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そう言われて振り返った女性を見て、身体が止まった。 「……えっ?」 相手の女性も、目を大きくした。 「……敦弥さん?」 「美雨?」 久しぶりに二人見つめ合って、どちらからともなく微笑んだ。 「久しぶりだね。元気にしていた?」 「ええ。私は元気よ。敦弥さんも元気そうで、何よりだわ。」 ありきたりな挨拶をしたけれど、3年振りに見る彼女は、以前よりも大人びた印象を与えた。 「お仕事の帰り?」 「ああ……美雨は?そう言えば、大学は卒業した?」 美雨はクシャっと笑いながら、伸ばした前髪を掻き上げた。 「うん。もう大学は卒業して、社会人よ。」 釣られて、俺も顔がクシャクシャになるまでの笑顔になった。 「そうか。美雨も社会人なんだ。何の仕事してるの?」 「インテリアの買付け。」 「すごいじゃないか!夢を叶えた上に、買付までするなんて。」 会社の部下を誉めるように、彼女の背中を軽く叩いた。
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