序 灰色ルガリィル

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 以後、ルガリィルをは四千年余に渡り、トスチャーとベルアメルとの間に在りながらもどちらにも組せず、又どちらにも敵せずに今に至る。  西方列国の口さがない人々は、『灰色ルガリィル』と揶揄した。  又、灰色の国ルガリィルは(まだら)の国であるとも言えた。 此の国においてはトスチャーの偉大なる魔法の痕も、ベルアメルの反魔法術の新たなる息吹も『役立つ(すべ)』という形で、分け隔てなく受け入れられている――。
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