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「はは、私は別にそんな偉い人でもなんでもないよ。生徒会長とか、そういうのでもないしな」
「そういえば、今日聞きました。四葉さんが彼方さんの会長推薦人にならないって話」
「聞いたというか、見てただろ? あの時目が合ったの、君だろ?」
「お、覚えててくださったんですか」
「ああ、あの時もさっきみたいに見てたからな」
「あ、えと、すみません……」
「いいよ別に。ただ、ちょっと珍しくてな、君みたいなの」
「珍しい……ですか?」
「ああ。知ってるか分からないが、いつも私の周りに何人かいるだろ? あれ、ただ私の家柄目的にああやって近づいてるだけの奴らなんだよ。憧れなんて、あんなのは嘘」
「え……でも、憧れてる人が多いってみんな言ってますよ?」
「憧れてる人が多いって言ってる人が多いだけだろ? そうやってあいつらが私をイメージづけたんだよ。そのイメージが、周りの一般生徒にも浸透して、それでこんな"憧れのお嬢様"みたいになってるんだよ。まあ、家柄だけ見たら本当にお嬢様なんだろうけどさ」
「そんな、何のために……」
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