第一章 月曜日の憂鬱

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先生と別れ部屋に戻った後、さっきの葛木先生の言葉を思い返す。 言葉だけならまるでデートに誘ってくれてるみたいだ。 そうだったらどんなに嬉しかったか。 でも違う。 あんな顔であんな時間にデートに誘ったりする訳がない。 外出許可は葛木先生が申請するとは言っていたけれど、そもそも誰にも何も言わずに行って良いものなのだろうか。 葛木先生を信用して良いのだろうかという気持ちと、信じたい気持ちと、そして何より何があるのだろうかという興味が湧いてしまう。 せっかく藤原や葛木先生とも距離が近くなった気がしたのに、ここでまた昔の距離に戻るのも寂しい気持ちもある。 日曜日、一体何があるのというのだろうか。
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