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暗闇の中に佇んでいた。
何故こんな所に私はいるのだろうか。
何か明かりは無いだろうかと目を凝らしていたら、遠くにぼんやりと明かりが見える。
私はそこに向かいゆっくりと歩く。
何も聞こえない。
足音すらも。
そしてその明かりの下に、ぽつんと正座をしている子供の後ろ姿が見えた。
後ろ姿なので顔はわからないが、男の子だろういうとはなんとなくわかった。
真っ暗闇に光を携えた小さな男の子。
寄せ付けない凛とした姿に、私は少し見とれてしまった。
でも。
こんな暗闇に独りだけ。
この子は、寂しくはないのだろうか。
ジリリリリリ。
布団から手を伸ばし、ぱしりと叩いて目覚まし時計を止めた。
『なんか、不思議な夢だったな・・・・・・』
さっきまで覚えていたようで、いざ思い出そうとしたら夢の内容が思い出せない。
ただわかるのは、心の中に残ったよくわからない感情だけ。
私はまだ気だるさを残したまま、学校へ行く準備を始めた。
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