従者

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「それは一体・・・・・・」 「理由は代々の長しかしらないそうです。 ですから私からは理由を言えませんが、これだけは言えます、 私は巫女ではありません」 「そんなはずは!」 「だから、先生は誰の味方なんですか?」 強く責める声に私は困惑する。 何度も光明が一番だと、味方だと言っているのに。 「何度も言っていますが、味方ですし、一番に思って」 「それって、ただの藤原光明という人間の味方ですか? それとも陰陽師の長である藤原の味方ですか?」 目の前にいるこの子は何なのだろう。 まだ高校一年の子供のはずなのに。 こんな彼女を、今まで私は見たことが無かった。 そして理解する。 これは巫女として覚醒した証だ、だからこそ、こんなにも大人びて見えるのだと。
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