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「いやーだって、黒髪眼鏡の知的メイドなんて王道でしょう!」
三人の会話に、突然加茂君がドヤ顔で入ってきてそう言うと、塔子の眉間の皺が深くなり、私と実咲は同時にびくついた。
「で、加茂君はメイド喫茶なのに執事やるんだ」
「そりゃー、僕がいれば宣伝になるデショ」
私のツッコミに、至極当然のように加茂君は胸を張った。
そんな加茂君を見て笑ってしまう。
「塔子のメイド姿と加茂君の執事姿、楽しみだなぁ」
私がそう言うと、加茂君はぱあっと顔をほころばせた。
「ゆいちゃん!僕はあなた専用の執事になりたいっ!」
「はいはい、セクハラで解雇、と」
加茂君が座ってる私の後ろからぎゅーと抱きつくと、目の前に座っている実咲がじと目でそう言った。
実咲ちゃんがいじめるー!と嘆く加茂君を、私は苦笑いしながら頭を撫でて慰めた。
そんな私達を呆れた顔で塔子が見ている。
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