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冗談ごとじゃなく一国を飲み込み得る驚異の伝説モンスターが目の前にいた。
「でもな。青いよなお前。ブラックウーズじゃないよな。しかもお前、当たり前のようにユノに抱かれて移動してたよな?内側に凝縮されてるんだよな?どうなってんだ?アライダー・ファーストエビルの「物理学術理論集」って本に質量保存の法則ってのがあってな」
「私達の中ではスライムは弱いモンスターです。物理に対する高い耐性はある一方、致命的に魔法に弱いため、雑魚モンスター扱いされているのが現状です」
いやちょっと待て。大事だよ質量保存の法則。さらっと流すな。
「そうですか。私のファイヤーボールで1発なんですね」
「お前のファイヤーボールじゃ眉毛しか焦がせんだろう。そういえばお前、ほぼ不死身だよな?どうやったら死ぬんだ?」
ずいっと顔を寄せてジョナサンは言った。
「それはあれか?!俺を殺す気なのか?!」
「別に。ちょっとした知的好奇心だよ」
謎は全く解明されてない。ジョナサンの好奇心は、どこまでも肥大していった。
ところで、ユノは金属製の杭を持っていた。それを、無言で罪悪感もなく、平然と突き刺した。
「ぎゃあああああああああ!何すんだお前!」
「これくらいじゃ何ともないです。魔王が持ってきました。溶けません」
「何だな。スライム捕獲のためにオリハルコン持ち出すとはな。動けるか?スライム」
「巫山戯んなこらあああああ!ぎゃああああ!」
また刺さった。十字に磔にされた形になった。
「もうここまできたらやめられん。
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