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魔法少女ひまわり組の思索
魔法少女ひまわり組の思索
授業の合間に、ジョナサン・エルネストは窓の外を見やった。
眼下には中庭があって、そこで、スライムが一匹、呑気な顔でぼうっとしながら林檎なんかを齧っていた。
ふと思った。
あいつは何なんだろう?と。
ジョナサンが知っているのは、こいつはユノの使い魔で、前人未踏の東の大陸の奥地、つまりは世界の端の端、おさびし村からやってきたということだった。
何も解らないも同然だった。
そうなると、俄然興味が湧いてくるのも宜なるかな、というものだった。
ジョナサンは、根本的にそういうのを思索分析するのが好きだった。
特に虫の生態に関してはうるさかった。
去年、王宮を改革した時、虫馬鹿と陰口を叩かれ日陰の身となっていた子爵に欽定百科事典の執筆を依頼し、彼を掬い上げたことがあった。
それは、王様暗殺を企てる文官について調べるついでと思われていた。
実を言うと、同好の士に対する敬意と憐憫から始まったのだということを知る者はいない。
実は、ジョナサンは隠し部屋に、多種多様な毒虫や珍しい小動物を密かに飼っているのだった。
去年、超希少種のモルドールドクトビトカゲがついに繁殖に成功、産ませた卵が孵化するということがあった。
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