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雨音と雷鳴に意識が浮上する。 「・・・・・・」 隣で眠る狼男は穏やかな寝息を立て、離さないとばかりに胸元を掴んでいる。 『あんたと生きていきたい』 あの日聞いた言葉はこうして現実となり、寝食を共にするようになった。 吸血鬼の『食事』はここではできないが、彼が寄越す森の生き物の肉は案外悪くない・・・と、以前の自分なら考えもしなかったことを思う。 髪の色とは異なった狼の耳が雷鳴に反応してピクッと動くのが・・・悪くない。 「・・・ん、はよー・・・」 視線に気付いたのか、ゆっくりと覚醒した彼がフニャッと笑った。 同時に胸元に擦り寄ってくると、そのまま唇を重ねてくる。 自然なその口付けに思わず眉が寄る。 「君さ、手慣れてるよね。」 「あ?何が?」 「・・・生意気」 「いだだだ・・・んだよ!」 何となく面白くなくて鼻を摘まめばキャンキャンと喚く。 それに少し満足してニッと笑えばプイッと視線を反らした。 その耳が赤く染まっていることにさらに笑みが深くなった。 「夜、闇おいで。」 主人が呼んだことで二匹の狼が体を擦り付け甘える。 「!!」 その光景を体を起こして眺め、思わず目を見張った。 「ん、お前達もおはよう。」 チュッ、チュッ 可愛いリップ音と共に、交互に口付けを落とす狼男。 しかも、口・・・だと!? 「外、凄い雨と雷だな・・・って、何!?何だよ!」 手首を掴み引き寄せると、そのままベッドに縫い付けた。 「んだよ!?目がこえぇよ!」 「・・・いい度胸だ。」 「何が?」 「犬っころと同じ扱いが二度と出来ないように、その身体にしっかり刻んでやる。」 「は?え、ンンッ・・・!」 戸惑う彼の唇を自分のそれで塞ぐ。 薄く開かれた隙間から舌を差し込み熱く絡める。 やがて大人しくなった彼が腕を首に巻き付けてくるのに満足し、ゆっくりと唇を離し見つめた。 「どうする?起きるか?」 「冗談、続けるに決まってんじゃん。」 嬉しそうな言葉と共に重ねてくる唇。 その態度に笑みを落とし、彼の下肢に手を伸ばしたー。
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