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「……離さないで?」
小鳥遊が矢野の手を搦め取り、キスをしてからそう言うと矢野が珍しく赤面する。
「俺だってあなたのことをもっと知りたいし、俺にしかできないことをしたい」
「……柚月くん」
「好きですよ、統さん」
今日だけは、正直になれるような気がした。
だから、告げる。あなたのことが大好きだと。
* * *
「……えっ、それ実話?」
時は流れ一週間。何故かダブルデートをすることになり、お洒落な居酒屋で酒を飲んでいる。当然、メンバーは旭陽と音川、小鳥遊と矢野だ。
「実話だよー。だから髪も黒くしたし、カラコンもやめたんだよね」
「あんたカラコンまでしてたの!?」
「うん。目が青いのがずっと嫌でさあ。だから黒いカラコンつけてたんだけど、柚月くんが青い方が良いって言ってくれたんだーっ」
「やめてください。くっつかないで」
「なんか、俺が言ったこと案外当たっちゃったかな?」
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