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「知ってた? 今日、いい夫婦の日なんだって」
「いいふうふ?」
ベッドの上で繋がったままの状態で、ケイが言った。僕は一瞬黙る。けど、すぐに合点がいった。十一月二十二日。語呂合わせで「いい夫婦」ってことか。
「そうなんだ。知らなかった」
「俺らみたいな日だな」
「あ! 急に動いたら……」
ぐりぐりと腰を動かされ、僕は声を上げた。気持ち良い。変になる……。
理性が飛びそうになるのを、手の甲を噛んで堪えた。
「でも、夫婦って、僕、婦人じゃないよ」
「そうだな……夫が二人の場合って何て言うんだろう?」
「分かんな……あ! もう、ケイ!」
「ごめん、ちょっと我慢して?」
動きを速められる。既に何回も達している僕は、ケイの動きのすべてを快感として拾ってしまう。
「や、あ……っ」
「っ……ソウタ……」
二人でいった。
力の抜けたケイがのしかかってくる。重い。
「ソウタ、好き」
「うん……」
軽いくちづけの後、ケイが僕の中から出て行った。
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