ONE DAY from snowy snowy snow

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  二月初旬。日本選手団が韓国入りした。俺、柊、雄大は何か大人の事情で遅れて平昌入りする事になっている。雄大のスロープスタイルが10・11日、俺と柊のハーフパイプが13・14日、そしてビッグエアーが21日と24日。みっちり二週間……EXTREMESを終えたばかりで実にハードではあるけど、そこはどの国のライダーも同じと言える。 過酷な条件、環境。それでも五輪と言う舞台を選択し目指して来たんだから、とにかくベストを尽くすのが俺たちの役割り。 そして時を同じくして西川さんファミリーも碓氷村に来てくれた。 「タイチー!」 「レオ!フェイ!パット先生!」 三人はこの五輪の為、クリスマス休暇返上で仕事に勉強に励んでくれたらしい。レオとフェイはEXTREMESでも会えなくて寂しかったけど、また大きくなって!パット先生もFlyHighの大量発注による怒涛のシーズンを乗り越え、春からまたバンクーバーに戻るそうだ。 「アレクサンドラは学校より家庭教師の方がいいらしくてね。本当に……子どもの個性はそれぞれだね」 アレックスは去年の9月にニコロジェと同じスクールに入学した筈なのに……何かあったのかな。心配になる。でも、少しの曇りもない笑顔で飛びついて来てキスをくれた。はー可愛い。癒される。 もし何か辛い事が起きたとしても、家族がサポートしてくれる。俺もずっとアレックスの味方だよ。大好きだよ。
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