第1章 少年と友達

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河相君が兄に連れて来られたと同時に母も玄関まで来たのだ。 母が河相君を睨みつけていると兄が河相君のズボンのポケットを叩き始めた。 「どこに隠しとるねん。」 兄は怒っている。すると突然、兄が河相君のズボンを脱がしたのだ。 ズボンを脱がした瞬間に小銭とお札がバラバラと落ちてきたのだ。 そう、河相君は帰り際に母の財布からお金を盗んでパンツの中に隠していたのだ。 僕は河相君がそんな事をするような子には思えなかったが目の前の事実を受け止めた。 河相君はお金を返すと謝る事もなく慌てて帰っていった。
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