第2章 崩壊

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小学4年の夏休みも終わり、2学期が始まった。 大輝はクラスの中心人物となりつつあり、学校が楽しかった。 しかし、家は違った。 姉は高校3年でサッカー部のマネージャーとバイトをしていたのでいつも帰りは遅く、兄は中学3年で受験勉強の為、塾の日は帰りが遅かった。 僕は母と二人で晩御飯を食べる事が多かったのだ。 そう、最近父の帰りが遅い。理由はわからないが毎日帰ってくるのが11時過ぎになっていた。 前までは7時までには帰ってきて、テレビで野球を見るのが日課だったのに。 父が帰ってきたと思ったらいつも酒臭く、御飯も食べずに風呂に入って寝るようになっていた。 家庭崩壊。 父と母に会話はなかった。
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