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部下の中にも残酷な人がいて、健康なユダヤ人をゲーム感覚で銃で撃ち、殺した数を競っている者もいましたが、ローリッツ大佐はそれは許されないと憤りました。彼はより残酷で芸術的な殺し方を愛していたのです。足に重しをつけた後に大きな水槽に入れて窒息死させたり、檻の中でガソリンを撒いて火を着け焼き殺したり、子供の目の前で両親を殺すなど、精神的に追い詰めたり、すぐには死なないような殺し方が好きでした。挙げ句の果てにはそのユダヤ人たちの死体を犬に喰わせたりもしました。
ガス室担当の親衛隊員や収容所の残酷な看守らでさえ、その大佐の奇行を見て、「サディストだ」と顔をしかめたそうです。しかし大佐はそのように言われると、余計に嬉しそうに笑うのでした。
いつしかローリッツ大佐はユダヤ人達から、「ダッハウの処刑人」と呼ばれるようになりました。大佐の勤めていた収容所は、ドイツのダッハウという場所にあったからです。
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