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階段を降りると母が洗い物をしている姿が目に入った。テーブルには朝食にしては少々多いくらいの量の料理が並べられていた。 「秀。お前、今日から進級だな。高2……だったっけ? 頑張れよ」 席に着くやいなや早速父の言葉に嫌気がさす。 決して長くはなかった休みはもう終わり。もう少し休んでいたいものだが。 「うん。わかった」 一応、返事した。 僕と家族の食事中の会話はそれっきりだった。 黙々と食事を終え自分の部屋に戻った。そうして部屋に適当に放っておいた制服を手に取り、着替えた。 これが僕の平日の日常。 なんにも変わらない。変える気もないし。
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