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それにしても出発までだいぶ暇だな。早く起きすぎたか。
ゲームでもしていようか? それとも読書? いっそ早く出発しようか?
でもその前にすることがある。荷物の用意は忘れてはいけない。
僕は緑色の少々大きいリュックサックのファスナーを開けた。奥から、上靴、ファイル、筆記用具。一応必要なものは揃っていた。
それと確認出来たからには──暇だ。もういい。この時間帯でも学校はあいているからもう行こう。
僕は大きさの割には中身がスカスカのリュックサックを背負った。
もう流石に着慣れた分厚い制服で隔てているからなのか、背負った感じがしない。
僕は下を向き、歩き始めた。
不安だ。なんでか知らないけれど、不安だ。
あと10秒くらいで外の世界へ出る。
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