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「飴、御曹司にもやっとけよ」
何故そんなに沢山持ってるのか。
カバンから飴が大量に入った袋を取りだす。
「音哉、そんな飴好きだった？」
「違うんだよ。望々が持ってけって」
ふっと笑って飴の袋を見てる音哉。
「なーんだ。彼女とイチャイチャしてきたのね」
望々ちゃんっていうのは、大阪にいる音哉の彼女。
4年前に一緒に出張に行ったときに出会った彼女。
急に彼女ができたって聞いたときは本当にびっくりした。
でも、あたしのことで色々と辛い思いをさせてきた音哉には本当に幸せになって欲しいから嬉しかったのを覚えてる。
「音哉は望々ちゃんと結婚しないの？」
「なんだよ、急に。そりゃ考えてないわけじゃないけどアイツまだ大学生だからさ。そこはちゃんと卒業させてやりたいんだよ」
「ふーん。ちゃんと考えてんのね」
「あたりめーだろ。好きなんだから」
望々ちゃんの顔を浮かべてるであろう音哉は、とても幸せそうな顔をしている。
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