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自ら宣言した通り、2分と経たないうちに紅葉は教室に戻って来た。
HRが始まる時間は少し過ぎていたが、幸い担任はまだ教室に来ておらず、遅刻とはならずに済んだ。
ガラ、と音を立てて教室に戻った紅葉は、席に座り静かにしているクラスメイト全員から一瞬注目を集めた。
紅葉が自分の席に戻ろうとしていた所を手招きで呼び寄せ、最大限に声を絞って周りに聞こえないよう話す。
「後で詳しく聞かせてよ?」
視界の隅でこくこくと頷いたのが見え、それを視界の真ん中へ持ってくると案の定ーーーー顔を真っ赤にして視線は下へ落ちていた。
恋する乙女は可愛い。
思わずふ、と笑いながら、もう戻っていいよ、と優しく背中を叩いた。
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