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私は周りを見渡し、中庭の端の、少し入り組んで陰になっているところまでフラフラと歩き、壁に凭れて座った。
きっと少し休めば大丈夫だろう。特別疲れるようなこともなかったし、うん、大丈夫。
紅葉も先生に言っておいてくれるって言ってたし、少しぐらいなら遅れても叱られないだろうし。
少しだけ、あと少しだけ…
でもなんだかさっきより頭の痛さが酷い気がする。
こんな所で寝るわけにはいかないのに、意識が遠のいていく気がした。
それでも寝るわけにはいかないと、体を立たせようとする。
すると急に、目の前がフッと暗くなり、体が横へと倒れていくのを感じた。
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