・君といれたら

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・・・ 今日はとても天気がいい。 教室を出て、廊下の窓に凭れて流れる雲を眺めていた。 こういう日は外に出て散歩でもしたくなるよなぁ。 ……よし。今日の昼飯は朔でも誘って中庭で食べるとするか。 そう考えて、ふっ、っと中庭を見た矢先だった。 一人の影が見えた。 …………あれ、長谷川だよな……? うん、きっとそうだ。歩き方がそのものだ。 だが、どこか様子がおかしい。とても辛そうに歩いている。 具合でも悪いのか? 俺は心配になって、そのまま長谷川を視線で追いかけていった。 そして、ふらふらとした足取りで、植木の影に入っていく。 おい、あいつ本当に大丈夫か……? 暫く様子を見ることに決めるが、どうも心配でいてもたってもいられない。 数十秒もしないうちに、植木の影からは腕がばさ、っと倒れたのが見えた。 ……っ!あいつ、倒れやがった。 今長谷川がいるのは中庭だ。しかも、植木の影。もうすぐ授業も始まるだろうから、中庭を通る人は少ない。まして、授業が始まったら誰も通らないだろう。その環境で植木の影だ。すぐ見つかるわけない。 そう考えたところで、教室へ走り、扉を勢いよく開け、言う。 「朔!俺、これからサボるわ!!」 大声でそう言い、走り出した。 「えっ、ちょっ、遥樹!!?」 教室からはざわざわとどよめく声が聞こえてくるが、お構い無しだ。 幸い、もうすぐ授業が始まるので、廊下に人はいない。 全速力で駆けていく。 俺は、ただただあいつが心配で堪らなかった。
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