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・・・
ん……あれ……
ここ……
………保健室………?
よく状況が読めない中で、頭を整理させて考える。
んーー私、確か、移動教室に向かう途中で、中庭歩いてて、具合悪くて倒れたんだっけ……?
そしてなんか布団が重いような……。
重さのある方へ目を向けると、そこには、、、
布団に突っ伏して眠っている、富谷遥樹、がいた。
富谷遥樹………?
…………なんで??
なんでこのイケメンさんがここで寝てるんだ………?
考えるなら、ここまで運んでくれた、ってことしかないよなぁ……?
そうだとしてもそうじゃないとしても、ここにこのまま寝かせておくわけにはいかない。
取り敢えず起こすことにした。
富谷遥樹がここにいる理由も、起こしてから訊けばいいだろう。
寝ている富谷遥樹の背中をつんつん、とつつく。
だが、んぅ、と言いながら身じろぎするだけだった。
流石にこれじゃあ起きないか……
ろくに話したこともない人にあまりに触れるのは申し訳ないので躊躇っていたのだが、起きないのなら仕方がない。
軽く肩に触れて揺らし、声を掛けてみる。
「もしもーし……起きてくださーい?大丈夫ですかー?」
……………起きない。
心配になって顔を覗き込む。
「起きてください?」
軽く肩を揺らしながら言うと、薄く目を開けたのがわかった。
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