・君といれたら

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翌朝、私は保冷バッグに保冷剤をこれでもかと詰め込んで、ラッピングしたチーズケーキとタッパーに入れたチーズケーキいくつかを入れて、リュックに入れて登校した。 あ、もちろん後者は私と紅葉の分ね。 昨日多めに作っておいたのだ。 乙女は甘いもの大好きだもの、チャンスさえあったらいくらでも食べたい。 ということでちゃっかり持ってきたのだ。 しかも今朝、気合いを入れて紅茶まで淹れてきてしまった。 おかげで鞄はずっしり重たい。 「紅葉~、おはよう~」 「わ、どしたの、そんな顔して」 「助けてぇ~」 う、重い…… 私は半ば鞄を放り投げるようにして、机に置いた。 でも富谷君へのお礼も入ってるから、あくまで優しく。 「え、鞄すごい重そうよ?だいじょぶ?」 紅葉が心配そうにこっちを見てくる。 「大丈夫じゃなかった…私これで帰りも帰るのやだからちゃんと消費してねぇ?」 「ん?消費?ああ!"あれ''ね!そりゃあ頑張ったねぇ」 「お礼だから頑張らないと意味無いもの。多めに作っといたから、昼休み一緒食べよ?紅茶も淹れてきたんだ」 「ほんと!うれし~!」
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