・君といれたら

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「汐音何笑ってんの!?からかうんならさっさと自分の席に戻りなさいだよ!?」 「違うよ、紅葉可愛いなぁと思ってさぁ?」 紅葉がみるみる口をへの字にしていく。 わお、どうやら紅葉、怒ってしまったみたいだ。 「ほーらやっぱりからかってる!そんな意地悪さんは早く席に着いてください?ほらほらほら!」 紅葉が強引に私に席を立たせ、背中を押して私の席まで連れていき、座らせる。 紅葉はそのままズカズカと席に戻り、ドスンと音が聞こえるくらい勢いよく席についた。 ………ありゃあ相当拗ねてるわ。 ちょっとからかいすぎた感もあるけど、紅葉は幸せそうで、とても安心してしまった。 紅葉はモテるんだから自信もっていいのに、といつも思うけれど、やっぱりそういう訳にはいかないよな、と考え直して思う。 親友には幸せになってほしいから、ずっと全力で応援すると誓う。 紅葉には、私のようになってほしくはないのだ。
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