50人が本棚に入れています
本棚に追加
横の席だから、必然的に給食も向かい合わせで食べるのだけど、ごはんを食べる時のちまちました感じが、鳥みたいだなと思ったことがある。
全体的に印象が薄い。そう言えばわたしは、隣同士なのに山上君と喋ったことがない。
「良くないよー」
ところが、マキノは眉をしかめて言ったのだった。
とんがった黒い瞳が、今日はちょっと潤んでいる気がする。
その眼でわたしを睨みながら、マキノは叫んだ。
「だって、山上君は、キミちゃんが好きなんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!