山上君のことを好きにならないなら

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 横の席だから、必然的に給食も向かい合わせで食べるのだけど、ごはんを食べる時のちまちました感じが、鳥みたいだなと思ったことがある。  全体的に印象が薄い。そう言えばわたしは、隣同士なのに山上君と喋ったことがない。  「良くないよー」  ところが、マキノは眉をしかめて言ったのだった。  とんがった黒い瞳が、今日はちょっと潤んでいる気がする。  その眼でわたしを睨みながら、マキノは叫んだ。  「だって、山上君は、キミちゃんが好きなんだよ」
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