番外編Ⅵ

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「興味本位じゃなければ何? さっき、その画像探してたんだろ? ―それとも、実は咲が持ってるとか?」 「持ってるわけ無いだろ…っ! 確かに、もしかしたらって思って、 探してみたけど、、もう、、、」 一度に質問され、素直に返答した 咲は椅子に座り直し、PCに向かうとマウスを握る 利き手じゃない左手は、自分のスマホをPCの陰に隠すように退()かした 「そうだよな、 そのワイン好きの知り合いも持ってないだろうし、 一度見て見たかったけど、 まぁ、流出してないならいいか。」 「……悪かったよ、自分の写真、勝手にバラまかれたら嫌だよな、 でも、 ホントに綺麗に撮れてたんだぜ、 いい写真撮れたら見せたくなるじゃん、 って…、その、そいつ庇うわけじゃないけど、 なんちゅーか、、」 申し訳ないと語る咲をジッと見た、 ―喋り方、 ―…手の動き 「ふーん…?それにしても、一度見だけで それ程 覚えてるものかな、 本当は持ってるんだろ?(笑)」 と、一ノ瀬は冗談っぽく言ってやった 「持って無いっての、俺は―…、」 慌てて口を閉じた 『何度も見てた』って、それは誤解されそうじゃないか。 (は? ちょっと待て、俺、何度も見てたか? いやいや、そんなバカな、)
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