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あわあわしている咲が話すのを待ち切れずに
「“俺は”?『俺は持ってないけど、
持ってる奴はいる』?」
一ノ瀬は予想した台詞を冷静に喋った
「違うっ!そうじゃなくて、
かなり印象深い写真だったから、
そういう記憶力はあるんだって、」
「へぇ、」
人の名字は全く覚えないのに?
面白いなコイツは、
と
ジリジリと追い詰める視線を送り
一ノ瀬は楽しそうに笑った
「な、何だよ……?」
「何が隠してるだろ?」
PCが置かれているディスクに寄りかかり、しゃがむと、うつ向く咲の顔を覗き込んだ
ドキ…
「え?」
(――は?? ドキッて何だ!?オイッ
違う、問い詰められてるからドキドキしてるだけだよな、俺?)
「ス マ ホ。
さっきから隠そうとしてないか?」
「かっ?なっ、し、、してない、、」
咲が動揺しているのをお構いなしに
一ノ瀬はスマホを取ってやろうと近づいた
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