番外編Ⅵ

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「どっちでもいーけど、 本題だ。 撮った写真を見せて、」 椅子に座っている咲を押し潰すように 背中に乗っかると、手に握っているスマホを取ろうとした 「わぁっ…!?ま、待てよ!」 「約束したろ、見せるって。」 一ノ瀬はスマホまで届かず手首を掴むと 咲は身をよじって、反射的に抵抗した (うっ、、!わーーっ! 離れてくれー、 あぁぁ、、、でもっ、ち、近いいぃーっ もう…、もぅ、、、) 「うわぁあああっ!」 心の中で葛藤しまくり、ドサクサに紛れて 抱きつこうと―… ――ガチャッ。 「悪い、 ―!? なんだ、どうした?」 長話から戻った菅が部屋に入って来た 咲はパッと身を離した勢いで、椅子から見事にズリ落ちた 「写真を見せてもらおうと、 ―大丈夫か?どうしたんだよ?(笑)」 床に座り込んでいる咲に一ノ瀬は手を差し出す 「見せるから、待てって、、」 (どうしたじゃないっての、はぁ、、) 一ノ瀬の手を借りずに立ち上る 小声とは真逆に咲の心臓はバクバクと高鳴っていた
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