番外編Ⅵ

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一ノ瀬は電話を切ると待ち合わせ場所の 駐車場へ足を向けた 先程、窓から見えた葡萄畑とは違う畑がいくつも見渡せた 収穫時期は忙しいのだろうな、と思っていると後ろから声がした 「一ノ瀬くん、待って、、」咲が紙袋を見せて追いかけてきた「これっ――、菅さんが、持ってけって」 少ししか走ってないのに息切れをしていた 「なんだろう?」 紙袋の中を見ると生食用の葡萄が入っていた 「―後、、」 「ありがとう、―んっ?」 「いや…、今日は…、」 何かを話そうとした咲は、視線が合うと、言葉に詰まってしまった それを見た一ノ瀬はふっと笑い 「咲、スマホの中に好きな人の写真があるんだろ?」 と、言いきった 「えっっ!?」 自分の気持ちがバレた!? 咲は心臓が飛び出そうなくらい驚いた その反応に一ノ瀬は確信した 「恥ずかしがる事ないだろ?別に、 彼女の?あっ彼女じゃなくて?隠し撮りか?」 「はっ?」 ……ちょっと当たっている、けど気が付いていないようだ 俺はさっき、君の盗み撮りをしたんだよ そんな写真見られたら、ドン引きされそうだし 俺の気持ちがわかってしまうだろうと… …だから、、
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