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MALSANNEに到着し店内へ入ると
尾上は絢香に言葉をかけ、二人で奥の厨房へと移動した
ロビーのソファーで目を閉じ休んでいた巳耶
誰かが近くにいる気配がして、うっすら目を開けた
――あれ?ココ…は?
すぐに状況が把握できなかった
お腹のあたりに重さを感じた
驚いたが、すぐに誰かわかった
「店長…、おかえり、」
尾上の店に来て、お昼食べて、―それから
酔っ払ってしまった
「大丈夫?」
一ノ瀬はしゃがみ込み、体重がかからないよう頭だけ巳耶の身体にもたれ掛け、聞いた
「うん、食べ過ぎちゃった、どうしよ、
全然手伝いもしてないよ、」
巳耶からは店長の頭と背中しか見えていない。
心配してくれてるけど、逆に店長の方が弱まっているような気がして、手で頭を撫で巳耶は笑った
「…、」
何も喋らず巳耶の身体の体温を確認するようにじっとしている
「どうしたの?」
「充電中――、」
「えっ?……うん、」
顔をスリスリしてきて、くすぐったく感じた
ギュッと腰のあたりを抱きしめてきて
思わず声が上がりそうになった
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