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尾上はツカツカとソファーに近づくと
一ノ瀬と巳耶に話しかけた
「じゃれ合ってないで、昼飯食べて早く手伝え。」
「はーい、」
びっくりして動きが固まった巳耶の脚を、
下ろすと、一ノ瀬は軽く返事をした
「お、尾上さん…、ごめんなさい
寝ちゃって、私―…、」
巳耶は慌てて上半身を起こしてから、尾上に向かって頭を下げた、
食べて、そのまま寝てしまうなんて
子供か、
「いやいや、イチが全部悪い。
酔は冷めたかい?」
「俺ぇ?」
何でだよ、と腑に落ちない顔をして
カウンター内へ入っていった
何度か来て料理も作っていたので、自分の家のように行動する店長
……私のアパートでも最初からそうだったが
「そうよ、ちゃんと言っておいてよ、
酒類禁止って、」
絢香もひょこっと顔を出し笑い、一ノ瀬に
ダメ出しをした
「すみませんっ!もう何でもしますっ
私に出来る事、手伝わせてくださいっ!」
店長が責められている事態に
深々と頭を下げたまま、恐縮する
「手伝い―、、そうだなぁ、
何かあるか?」
尾上はチラリと絢香を見た
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