316人が本棚に入れています
本棚に追加
「紗月さんよ、最初と忙しくなりそうな時間帯だけ入ってもらうの、以前会ったよね、」
「あー、さっちゃんか、」
巳耶は店長が愛称で呼び、笑顔になったのを見て
―同じ料理仲間だろうか…、綺麗な女性なのかな、と考えてしまいモヤモヤした
二人の表情を見ていた絢香は尾上にコソッと耳打ちをした
「…ねぇ、今
一ノ瀬君、男が来たらってヤキモチやいてなかった?」
「女って聞いてホッとしやがったな、」
尾上も つられて小さな声になり、笑いを堪えた
「そのホッとした顔に、巳耶ちゃん誤解してヤキモチ……、」
「なんなんだ、中2か(笑)」
絢香は巳耶に近づき背中をぽんっと軽く叩き
「紗月さんて、私の従姉妹、
いい歳の既婚者よ、」
と、説明した
「イトコ……、」
既婚者でもなんでも、女性と言われると―
あ、でも身内なら手は出さないか
いやいや。何、疑ってるの、
巳耶の頭の中で葛藤が始まった
最初のコメントを投稿しよう!