Ⅱ ~ショウside~

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一人暮らしをしている手狭なワンルームのアパートに帰宅した頃、もう空は夜空だった。 最寄り駅から30分も歩かなければならない 帰路の途中で寄ったコンビニのレジ袋と 美帆子さんから貰った紙袋を片手に合わせ持ち 鉄格子の外階段で二階へ上がる。 後ろのポケットから鍵を漁りながら自分の部屋に辿りつく。 ガチャンとドアを開けると 家具達が暗闇に隠れていた。 暗い中、靴を脱ぎ 部屋の真ん中に垂れ下がっている電気のヒモを引っ張るとチカチカしながらやがて明るくなった。 家具と言っても必要最低限の物しかなく 小さなテレビにパイプベット、 折りたたみ式のローテーブルはフローリングに直に置いている。 いかにも男一人が住む部屋といった感じ。 ちなみに玄関入ってすぐ右手に 簡易キッチンが付いているが 料理はしない為、湯を沸かすヤカンしかない。 冷蔵庫の中も生活感は無く ペットボトル飲料が多くを占めている。
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