Ⅱ ~ショウside~

19/25
前へ
/147ページ
次へ
美帆子さんが言っていたドレスコードとは ジャケット着用の事だったらしい。 偶然にも今日は紺のジャケットを羽織り、 ラフになり過ぎない服装をしていた。 ジーンズも履いてないし、靴もスニーカーではない。 美帆子さんと並んで歩くならこれくらいのが いいだろうと思って着てきたのだ。 連れられて入ったのは 外観からして高級そうなレストランだった。 ドレスコードがあると聞いた時点で想像はついたが、 やはり内装や既に居るお客からも 高級だというのが伝わってくる。 「お酒は、やめとく?」 テーブル席に通され、 真っ白いテーブルクロスと皿に乗った テーブルナプキンを眺めているとそう聞かれた。 「...あ、そうですね。まだお昼ですし。 美帆子さんはどうしますか」 「ううん、私は普段もあまり飲まないから大丈夫よ」 そして美帆子さんはウェイターを呼び 何かを言っていた。 ここのランチは一種類のコースしか無いらしいから きっとアルコールの有無をウェイターに伝えていたのだと思う。
/147ページ

最初のコメントを投稿しよう!

182人が本棚に入れています
本棚に追加