Ⅱ ~ショウside~

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「......そんな大切な場所に僕を?」 心臓の音が邪魔で料理の味が分からなくなってきた。 「...それがね、私にも分からないの。 でもあなたを連れていきたくなった。 ......本当、なんでだろうね」 そう笑ってテリーヌにナイフを入れていた。 僕は何かを言おうと口を開いたが、 変な事を言ってしまいそうな気がして口を噤んだ。 "もしかして僕の事が好きだからじゃないですか?" なんて本気で聞いてしまいそうだった。 違うお客になら言っていたかもしれない。 その方が楽しんでくれると判断して。 だが、美帆子さんには そういう軽口を平気で叩く男だと思われたくなかった。
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