Ⅱ ~ショウside~

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「ね、ショウくんはどんな男の子だったの?」 「僕は...でも本当普通な感じですよ? あと、本が好きでした」 そうなの と美帆子さんが興味を示す。 「本かぁ、...いいね本。私もたまに読む」 「例えば、どんなのを?」 話が膨らむうちに テーブルに運ばれていたのは最後のデザートだった。 ウェイターが僕らの元に来、 コーヒーか紅茶かと訊ねてきた。 僕はコーヒー、彼女は紅茶をと答えると まもなく運ばれてくる。 お互いひと口飲んでから 本の話だったよね と美帆子さんから切り出した。 「色々なの読んでいたけど、 最近は恋愛がテーマのものが多いかもしれない。 ひとつひとつの描写が、ささるの」 「.....ささる 」 不意に復唱すると美帆子さんは うーん、と表現に悩んでいるのか言いよどみ 紅茶に一度口をつけた。
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