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オレとアイツの日常
〈ピピピッ ピピピッ〉
携帯電話の目覚ましアラームが、部屋の中に鳴り響く。
「んんっ…」
手を伸ばし、床に置いてあった携帯電話を取る。そしてアラームを止めて、再び夢の中に…行く前に、部屋の扉をノックされ、侵入者が部屋の中に入ってきた。
「綾りょう、おはよう。アラームが鳴ったよ」
「…はよ」
低い声で挨拶をして、それでもオレは布団の中に潜り込んだ。
何でこうも毎朝毎朝、目覚ましアラームが鳴った十秒後にオレの部屋に入るかなぁ。
「二度寝は禁止。とっとと起きる」
そう言って侵入者は布団を勢い良く剥ぎ取った。
「うわっ、さむっ!」
「温かい朝食が待っているから、とっとと支度すること。分かったな?」
「…わーったよ」
布団を取られては、降参するしかない。
「よし、良い子だ」
ぐしゃぐしゃの髪を、キレイな手が撫でる。そしてそっとオレの額にキスをする。
「早く準備して来いよ」
「へいへい」
侵入者は老若男女がうっとりするほど美しい笑みを浮かべ、部屋から出て行った。
「…はあ」
残ったオレは、深くため息をつく。
毎度のことながら、オレも諦めが悪いのかもしれない。
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