二人、外では…

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二人、外では…

「…家に、帰ったらな」  素っ気無く言って、オレは光雅の向かいの席に座り直した。 「そうだな。家の中での方が、良いよな」  光雅はすぐにいつも通りになり、昼食を再開した。  …この変わり身の早さは何なんだろう?  こっちは熱くなる顔を隠すのに必死なのに…。  オレも食事を再開するも、さっき味わった光雅の舌の感触が残っていて、せっかくの美味い弁当の味がよく分からなかった。おかげで食べた気になれず、気疲れだけが増えた。  午後の授業が移動なくて良かった…。ちょっと腰がおかしくなっていたから、下手に歩いたり動いたりはしたくなかった。  でも放課後になると、気分はもっと重くなる。 「アレ? ヤス、帰らないのか?」 「生徒会室に寄るのか?」 「あ~、どっちも違う。光雅にここで待っているように言われたんだ」 「そっか。じゃあな」 「また明日」  賢いクラスメート達は深く尋ねず、そのまま教室を出て行った。  …実際、賢いよな。下手にオレ達のことに関わらない方が身の為だって、言わずとも分かっているんだから。  教室から全員が出て行って二十分後に、光雅は来た。 「ゴメン、待たせた」 「いんや、大丈夫」     
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