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「先輩、好きです。付き合って下さい」 その機会は、驚いたことに翌日に訪れた。二日間の連続告白。 あたしは思わず、その「倉橋美咲」と名乗った子を見つめた。 二つに結ばれた長い髪に、大きな瞳。 やっぱり長い天然のまつげに、桃色のくちびる、一年生であることを示す赤いリボン。 これまでの女の子たちと違うところは、少し気の強そうなところだろうか。 「えっと、あー……」 ごめんなさい、には慣れていても、受け入れるときには何と言ったらいいのだろうか。 言葉を探していると、美咲が口を開いた。 「ごめんなさい、は却下します。先輩と私は今日から恋人です。いいですか? 無言なら肯定と受け取りますよ?」 何だ、この子? いままでないタイプの告白に、思わずあたしは苦笑した。 すると、美咲もにっと笑った。 「その笑顔はオッケーってことですね? じゃ、失礼して……」 美咲の顔が近づいてくる。まさか、キス? いや、まだそこまでの覚悟は……! しかし、緊張するあたしそっちのけで、美咲の柔らかな髪が頬に触れた。 ふわり、華奢(きゃしゃ)な腕が回され、柔らかく抱きしめられる。 そっちか……あたしは脱力した。それを感じ取ったのか、美咲はふふっと笑った。 「先輩って、うぶなんですね」 甘い吐息が耳たぶをくすぐった。
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